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2012年9月15日 (土)

- Jeff Rowland 「Criterion」導入記 -

こんばんは、hayateです。

念願のプリアンプ、Jeff Rowland「Criterion」を導入しました。
これにより、アンプの完全なるセパレート化が実現しました。

Criterion_hayate_2 

現時点の構成は次の通りです。
・スピーカー  :AVALON DIAMOND
・プレイヤー  :TAD D600
・DAC     :GOLDMUND MIMESIS 21 EVO
・プリアンプ1 :Jeff Rowland Criterion
・プリアンプ2 :GOLDMUND MIMESIS 330 L
・パワーアンプ :darTZeel NHB-108 model one

2012_avalon_diamond_hayate
※Jeff Rowland Criterionは未だラックに
  乗せていないため、映っていませんorz

今回はその導入にあたって、意外だったこと、使い勝手、
簡単な音のインプレッションを書きたいと思います。

■格闘、アンバランス

導入後、試聴時のような感動にはめぐり会えませんでした。
いえ、自宅に到着して出だしすぐの音は素晴しかったです。
しかし、色々接続をしているうちに、変な音でしか
鳴らないことに気付きました。

解像度は高いのですが、中高域が色あせ、躍動感に乏しく、
ゴールドムンドのプリアウトの方が全然良いのです。

あのシベリウス交響曲第1番1楽章の色鮮やかな金管の美しさが
全くもってありません。

これらは、ネット上で見られる「Criterion」に対する
ネガティブな印象に似ています。

伸びない歌声、空間上で踊らない楽曲・・・

そこで、高域が特徴的とされるケーブルを導入してみましたが、
高域が強くなりすぎて、その上解像度はガタ落ち。

ためしに通電を数日中行いましたが、あまり効果は無し。

AC電源駆動、バッテリー駆動ともに同じような傾向で、
「機器選定を失敗したか・・・手放そうか」と幾日も
考え込みました。

しかし、意外なところで解決策が出ます。

ムンドのDACとCriterionを繋いでいるときは非常に良い音で
鳴るのです。それはアンバランス接続でした。

これまで試したきた方法は全てバランス接続でして、DAC接続に
ならってTAD D600~Criterion間をアンバランス接続にしたところ、
オオッとのけぞるようなサウンドが飛び出してきました。

機器との相性もあるのでしょうか、Criterionの説明書には
バランス接続推奨でしたが、我が家ではアンバランス接続が絶大な
効果を産みました。

ACモードに限って言えばスタティックという言葉では形容することが
できない、ムンドを凌ぐダイナミズム溢れる音で鳴り響きます。

色々試して良かった・・・そういえばお店でもCDPにバランス端子が
あるにも関わらず、アンバランス接続していたことを思い出しました。

Criterionは機器の相性が出やすいタイプなのかもしれません。

■利便性
使い勝手は大変良いです。私が求める利便性を兼ね備えていました。

リモコンで入力切替え、ミュート、音量調整、スタンバイ/復帰
バッテリー駆動/AC駆動の切替えなど、本体を触らずとも
ほとんどの操作が可能です。

肝心の音量の上げ下げは実にスムーズで、思い通りの音量にすぐに
調整できます。
今まで使用してきた機材の中でCriterionが一番スムーズに
音量の上げ下げが出来ると思います。
DENON、アキュフェーズ、LINN、ARCAM、ゴールドムンド。。。
リモコンで思い通りの音量に瞬時に調整できることは最高の
使い勝手の良さでしょう。

リモコンコードは噂通り、東芝TVのリモコンコードと被っていますが、
それはデフォルトの話で、Criterionはリモコンコードを変更できます。

リモコンのディップスイッチと本体のコード変更で簡単に変更でき、
我が家のREGZAとの干渉が無くなりました。

液晶のバックライトは常時オン、5秒間表示、15秒間表示(その消灯)が
選択でき、明るさも三段階で調整できます。

さて、懸念していたバッテリー駆動の短さですが、曲によってAC駆動の
方が良いこともあり、3時間でも十分だと気付きました。
躍動感を求めることもあり、しっとりとした曲以外は基本的に
AC駆動で使っています。

そしてもう一つの利便性は、バッテリー交換の容易さです。
前代のCoherenceのように代理店に送らずとも市販品で購入できる
ことを知ったことは購入意欲を大いに高めました。
ランニングコスト・手間を気にせず使用できるのはバッテリー駆動機器の
最大の利点です。

■レビュー -圧倒的な静寂感-

こんな表現がありえたんだ・・・バッテリー駆動を初めて聞いたとき、
衝撃が走りました。
前述した通り、Criterionのバッテリー駆動時は圧倒的にノイズが減少
します。それは、ボーカルに付帯するノイズが全て払拭され、
あたかも歌声だけが空間に吸い付くように伸びていきます。

試聴時には、まず坂本真綾のアルバム「少年アリス」の1曲目
「うちゅうひこうしのうた」を聞きました。
この曲は、オーディオシステムが向上するにつれ、透明度が増し、
かつ音数が増えて、どこまでも音量を上げたくなる衝動に駆られる
という少し不思議な楽曲です。
システムチェックのリファレンスCDの一つと言っても良いでしょう。

ソナスファベール、ストラディヴァリ・オマージュ使いで有名なお方が、
以前オーディオ雑誌でこのCDをリファレンスCDとして使っていると発言
されていました。当時私は「あまり音の良くないこのCDをなぜ・・・」
と疑問に思ったことを良く覚えています。
しかし、自身のシステムが向上するに連れて、心安らかに耳をゆだねる
ことができるようになりました。

そして、Criterionでその曲を聴いた際、次元を超えたような感覚を
味わいました。冒頭から空間が揺らぐような効果音、こんな音は今まで
認識できませんでした。そして、坂本真綾の歌声が空間に精密で丁寧に
丁寧にと展開され、その細部がフェティッシュと言えるまでものふわぁと
羽ばたいていきます。その描写があまりにもリアルで美しい為、
空間上に精密に描写したかのようにさえ感じます。

ピアノ、歌声、ギター、効果音どれもノイズが
下がったことによってノイズに埋もれていた音色が無から有へと
あらわになり、今まで知っていた曲とまるで異なるシンフォニーへと
変化していきました。

おそらく、このような音はライブでは聴く事はできません。
ライブはフロアノイズが高すぎます。これは静寂なる空間で、
ある一線を超えたシステムにのみ許されるある意味人口的な
芸術表現であると感じました。

家でもこの音色が奏でられたら・・・バッテリー駆動の1曲目で
すでにそう思い始めました。

このバッテリーの静寂感はdarTZeelプリアンプの時のそれよりも
静寂性が増します。希に見る静寂感です。

■重厚なる響きと妖艶さ

導入後、Criterionは音の響きが重厚であることに気付きました。
これは音が重いというのではなく、響きに重みがあり、かつ厚いという
意味です。導入してから音の重心がグッと下がりました。しかし、
それでいて、高域は鮮やかしくも聞き疲れの無い妖艶さを
兼ね備えています。

ムンドの時は透明と鮮やかさが全面に出ていましたが、それとは
対象的に一音一音力強く、かつふわぁと中高域が広がることが
Criterionの特徴です。
特にティンパニの変化が大きいです。面をアタックする時の打撃は
部屋の床が鳴るほどに沈み込む一方で、アタックの反動で揺れる面は
少し甲高い音色を出しながら空中へと浮遊していきます。
これを感じ取れるのは、Criterionの音数をよく拾うこと、
そして音を最後までよく伸ばす(しかも自然に!)ことが要因でしょう。

Photo
曲として一番変わったのは、ワーグナーの管弦楽です。
バーンスタインのワーグナー序曲&前奏曲集の1曲目
「楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲」
重くも鮮やかなティンパニィに支えられながら、管楽が
クレッシェンドで空中に華を咲かせます。

中高域も軽いだけではなく、実体感のある重さがあり、それでいて
浮遊感も兼ね備えた重さ。それらの集合帯がうねりとなり、
部屋中を駆け巡ります。TADの鮮烈なアタック感をCriterionが拾い、
それを少し妖艶に変えて、darTZeelで素直に増幅し、Avalonの
心地良い音で部屋を満たします。

沈み込む低音によって変化したのはティンパニだけでなく、
チェロやヴァイオリン等の弦が弓と擦れるときに生じる
陰影感が上手く表現されるようになりました。
今まで使っていたムンドが明るかったという事もあるでしょうが、
この陰影感は表現力向上という点においてかなり効果的でした。
その他シンバルの低音(圧縮された空気の風圧)やピアノの打鍵音、
それらが耳ではなく床に、身体にビシバシと響いてきます。

■響きの長さ
Criterion導入でシベリウス交響曲第1番の2楽章~4楽章まで
聞けるようになりました。

これまで1楽章はよく聞いていましたが、それ以降の楽曲は
単調で細切れという印象で、好みの問題かと感じていました。
しかし、Criterionで聞くと、主旋律の背後に鳴り響く
楽器に気付き、その残響から新たな音色が響き始め、
曲は一瞬たりとも止まっていないことに気付きました。
次から次へと立ち上がる音色に魅了され、次はどうなるのか、
リスナーをワクワクさせる指揮者・作曲家の意図に心酔していきます。

響きの長さが演奏の印象にこうも影響を与えるのかと
考えさせられました。

ところで、この響きの長さによって、Criterionにはキレというものは
少ないと感じます。そしてスピード感溢れる曲などには、Criterionは
向かないと思います。

その点から、ムンドは手元に残そうと考えています。

(ハイスピードと透明感もムンドの魅力で、それで聞く
ワーグナーやシベリウスもまた魅力的です。)

■総括
Criterionは高S/N、音数の多さ、響きの良さ、中高域のしなやかさ、
厚く分解能の高い低域が特徴です。
ムンドと比較すると音場も格段に広いです。
バッテリー駆動では超ハイS/Nと繊細さが付与されます。
逆にCriterionは透明感は少なく(ただし、曇ってはいません)、
スピード感や熱い音とは無縁です。

私の場合、クラシックやしっとりとしたボーカル物を聴く事が多く、
弱点が目立つような事はありません。

Criterionは重厚で鮮やかな音色を当たり前とするような音で奏でます。
その点では凄さを感じません。
しかし、体に音がズンズン響いてくる為、凄みを感じます。

そのような凄さも感じさせながら、神経質になることなく聞き疲れしない
音も特徴的で、音楽、TV音声など長時間のリスニングに耐えうる機器です。
私個人としては、今回の導入は大変満足しています。

バッテリー駆動やこの重厚感、Corusではなく、
Criterionにして良かったとそう思えます。

--------

最後にですが、20代でAVALON DIAMONDシステムを完成したいという
夢が実現できました。

おそらく今後も変化していくと思いますが、一段落した感じです。
手持ちのほとんどのディスクを満足に再生できるようになったことから、
これからは気兼ねなくディスク追求に行けるかと思います。

今後もオーディオショーなどのインプレ等続くとは思いますが、
今までご覧頂きありがとうございました。

そして今後ともよろしくお願いします。

hayate

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コメント

こんばんは、hayate様

Criterionを導入されたのですね。
同じアニソンを再生してもhayateさんの再生音と私の再生音とでは全く違う音色なのでしょう。

最近めっきり秋らしくなってきましたので、ようやくオーディオの電源を入れるようになりました。
私にとってもゆっくり音楽を楽しめる季節がやってきたようです。

さて、東京インターナショナルオーディオショウですが、別件の用事と併せて久方ぶりにカメラを抱えて行こうと予定を組みました。
会う機会などございましたら、よろしくお願いします。

それでは。

投稿: 蟹 | 2012年9月26日 (水) 23時19分

こんばんは、蟹様

ずいぶん秋らしくなり、音をゆったりと聴く良い季節に
なりましたね。拙宅のパワーアンプも結構な発熱をしまして、
夏場での使用は少々難ありでした。

アニソンですが、ほとんどのアニソンがとても美しく、
そして楽しく聴けるようになりました。

一般的にシステムが向上すると、粗が目立つようになると
いいますが、このシステムで聴くと、それがまるでありません。
曲が持っている音色が空間上によく響くので、その響きに
身をゆだねて心地良く聴けます。システムによって再生音は
様変わりすると思いますが、このシステムではアニソンは
かなり上手く鳴らせるなったように思えます。

東京インターナショナルオーディオショーに行かれるのですね。
私も時間があれば行こうと思います。

蟹様のツイッターをフォローさせて頂きましたので、
もし当日お会い出来るようでしたら宜しくお願いします。

投稿: はやて | 2012年9月29日 (土) 21時07分

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